6月第4週に開催された国内外のツアーで、ダンロップ契約プロの畑岡奈紗、秋吉翔太が優勝を飾った。
アメリカ・アーカンソー州のピナクルCCで開催された米国女子ツアー「ウォルマートNWアーカンソー選手権」。初日7アンダー「64」をマークし2位タイと好スタートを切った畑岡奈紗は、2日目も「65」で回り通算13アンダーの首位タイに立った。そして最終日にはさらにギアを上げ、ボギーなしの8バーディを奪取。この日のベストスコア「63」でラウンドし、大会レコードとなる通算21アンダーまでスコアを伸ばすと、2位に6打という大差をつけ、米ツアーで初めての栄冠を手にした。
米ツアーに初参戦した昨シーズンは、19試合に出場したものの予選通過が7試合と苦戦を強いられた畑岡。シード権も逃したが、昨秋の国内女子ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」「日本女子オープン」で2週連続優勝を果たし復活への足掛かりをつかむと、昨年12月の米ツアー予選会をトップ通過。今シーズンの出場権を獲得すると、4月下旬に米ツアーで初のトップ10フィニッシュ(7位タイ)。次戦の「キングスミル選手権」ではプレーオフで惜敗したものの2位タイに入った。さらに、続く2戦でともに10位タイ入賞と、優勝への階段を一歩ずつ上ると、米ツアー参戦33戦目でついに頂点を極めた。また、19歳162日での米ツアー初優勝は、日本勢として史上最年少記録となった。
一昨年秋にプロ転向を表明した際、「2年以内に優勝、5年以内にメジャー優勝」という米ツアーでの目標を掲げた畑岡。その宣言通りツアー初優勝を飾った今、次なる目標であるメジャー初優勝への期待はふくらむばかりだ。
そして、グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)で行われたジャパンゴルフツアー「ダンロップ・スリクソン福島オープン」。3日目に2イーグルを含む8バーディを奪い、首位に2打差の5位タイに浮上した秋吉翔太は、最終組のひと組前からスタートした最終日もバーディラッシュを見せる。1番を皮切りに前半だけで4つのバーディを奪うと、後半も15番までに4バーディ。16番をこの日唯一のボギーとしたものの、最終18番パー5で楽々ツーオンに成功しバーディ。この日8アンダー「64」」、通算20アンダーでホールアウトすると、2位を1打差でかわし逆転優勝を飾った。
前週、自身初のメジャー挑戦となる「全米オープン」に出場し、帰国したのは大会開幕2日前の火曜日。コース入りしたのは翌水曜日で、練習ラウンドなしで本番を迎えることとなった。だが、昨年大会でツアー自己ベスト(当時)の6位タイに入賞し、それをきかっけに自身初のシード権獲得につなげたことから、「ホストプロだし、思い入れのある大事な試合なので、上位争いしたい」と語っていた秋吉。体調も万全ではなかったはずだが、その言葉通りリーダーボードに顔を出すと、先月のツアー初優勝からわずかひと月足らずで早くも2勝目を飾った。
この勝利により、賞金ランキングで2位に浮上した秋吉。来月初参戦する「全英オープン」での活躍も楽しみにしたい。