D-cafe:シーズン中は、一緒に練習ラウンドをするなど仲の良いお二人ですが、オフのあいだも一緒にいることは多いのですか?
秋吉:はい。いまは二人とも福岡を拠点にしているので、ときどき僕から「ごはんに行こうか?」と連絡して食事に行きますね。ゴルフも、去年なかなかツアーの開幕が決まらなかった時期に、共通の知人もまじえてよくラウンドしていました。
出水田:先輩からの誘いは断れないですからね(笑)。それと、今年に入ってから、母校の樟南高校(鹿児島県)に翔太君と一緒に行ってきました。
秋吉:今の在校生は、僕らができなかった九州の団体戦で初めて優勝したので、上手いことは上手いんです。でも、スケールが小さいというか、スコアとか結果にこだわりすぎている気がします。プロに入ったら、高校時代のスコアなんて何の役にも立たない。だから、「イーブンとか、1アンダーとか、そんなスコアを作るのが楽しいか? プロの世界は65、66で回る連中ばっかりだぞ」と話しました。ドライバーも、振らずに“置き”に行く子が多かった。もちろん、置きに行く練習も必要なんですけど、あの年頃ならもっと振らないと。僕は高校生の頃に思い切り振っていたから、今は合わせる打ち方でも290ヤード飛ばせるんです。高校生のうちに振っておかないと、プロになれば置きに行くので250、260ヤードしか飛びません。だから、「振れ! 振れ!」と言いました(笑)。
D-cafe:ご自身たちのオフのトレーニングについてはいかがですか?
秋吉:母校に行ったあと、大二郎たちと沖縄に行って、約2週間、沖縄出身のプロたちと一緒に練習したり、ラウンドしたりしました。そのあとは2月下旬から3月中旬まで宮崎で“チーム孔明”(小田孔明プロを中心とするグループ)の合宿ですね。
出水田:僕は、沖縄から戻った後、毎年恒例の陣(香妻陣一朗プロ)とのトレーニング合宿を1週間やって、宮崎の合宿には翔太君から1週間くらい遅れて合流しました。
秋吉:寒いところで練習やトレーニングをするとやはりケガの原因になるので、毎年この時期は暖かいところでやることにしているんです。
D-cafe:昨年は新型コロナウイルスの影響もあり、男子ツアーは試合数が少なかったのですが、ご自身のプレーを振り返ってみていかがですか?
秋吉:僕は予選は全試合で通過できたものの、あまりよくなかったですね。なんというか、心も身体もフワフワしたまま終わってしまった気がします。どこが悪かったということでなくて、調整が上手くいかなかった感じですね。僕は試合で調整したいタイプなので、去年はそれができずに難しかったです。
出水田:僕は、予選を全部通過できて、メジャー2試合でトップ10に入れたので、全体的によかったですね。パットも翔太君に紹介してもらった山本さん(己沙雄プロ)にアドバイスしてもらってよくなりました(※平均パットでツアー7位。2020年末時点)。ただ、100ヤード以内からのミスが多かったのが反省点で、今年は翔太君の真似をしてウエッジを『クリーブランドRTX ZIPCORE』の52°、56°、60°の3本にして、ショートゲームの精度を高めたいと思っています。
D-cafe:今年2月、NEW『スリクソン Z-SATRシリーズ』が発売されました。お二人は去年のツアーからすでに使用しているそうですが、それぞれこのボールにはどんな印象を持っていますか?
D-cafe:3月上旬の「宮崎オープン」では、秋吉プロが優勝、出水田プロが5位入賞と好成績を残したそうですね。ということは、調整は順調なのでしょうか?
D-cafe:では、最後に今シーズンの目標を聞かせてください。
秋吉:僕は賞金王をめざします。チームの大将である孔明さんが賞金王経験者なので、僕もそれに続きたいと思っています。そのためには3勝ぐらいして、プラス常に上位に入れるようにしないと。とにかく、活躍して男子ツアーを盛り上げたいですね。
出水田:僕はツアー2勝目を挙げることと、1億円プレーヤーをめざして頑張ります。以前は予選落ちしないか気にしていたのが、今は落ちるイメージがなくなりました。その点は力がついたのかなと思っています。現在の獲得賞金はまだ1千万円ちょっとですが(苦笑)、今シーズンは変則スケジュールで試合数も多いし、ぜひ「ダンロップフェニックス」で勝って目標を達成したいですね。
D-cafe:お二人の今年の活躍を期待しています。今日はありがとうございました。
秋吉 翔太(あきよし・しょうた)
1990年熊本県生まれ。2009年プロ転向。ツアー通算2勝。2020-21年賞金ランキング33位。
出水田 大二郎(いずみだ・だいじろう)
1993年鹿児島県生まれ。2011年プロ転向。ツアー通算1勝。2020-21年賞金ランキング17位。
※賞金ランキングは2020年末時点。