2021/04/02

D-Cafeレポート

《リラックス・トーク》目標は賞金王&1億円プレーヤー! 男子ツアーは僕らが盛り上げます! ~秋吉 翔太&出水田 大二郎~

D-cafe:シーズン中は、一緒に練習ラウンドをするなど仲の良いお二人ですが、オフのあいだも一緒にいることは多いのですか?
秋吉:はい。いまは二人とも福岡を拠点にしているので、ときどき僕から「ごはんに行こうか?」と連絡して食事に行きますね。ゴルフも、去年なかなかツアーの開幕が決まらなかった時期に、共通の知人もまじえてよくラウンドしていました。
出水田:先輩からの誘いは断れないですからね(笑)。それと、今年に入ってから、母校の樟南高校(鹿児島県)に翔太君と一緒に行ってきました。

D-cafe:それはどんな目的で行かれたんですか?
秋吉:1月半ばの5日間、ゴルフ部の現役の後輩たちに練習やトレーニングの方法を教えに行ったんです。大二郎を道連れに(笑)、僕がコーチ役で説明をして、大二郎が実演して。今の子どもたちは、走ることはできるんですけど、なんというか、重心が身体の中心からズレているのでバランスがよくないんです。それだとスイングも悪くなるので、たとえばサイドステップで右に飛んだら、しっかり体重を股関節にかける練習とかをやりました。あとはダンベルを使ったトレーニングとか。

D-cafe:今の高校生にはどんな印象を持ちましたか?
出水田:よく言えば真面目、悪く言えば大人しいですね。せっかくプロに教えてもらえるチャンスなので、もっと積極的に質問すればいいのにもったいないなと。僕らが学生の頃はそんな機会はなかったですから。でも、若い子たちを見たら、僕らプロも頑張らないといけないなと思ったし、今後も後輩たちのために何かしてあげたいなとは思いますね。

秋吉:今の在校生は、僕らができなかった九州の団体戦で初めて優勝したので、上手いことは上手いんです。でも、スケールが小さいというか、スコアとか結果にこだわりすぎている気がします。プロに入ったら、高校時代のスコアなんて何の役にも立たない。だから、「イーブンとか、1アンダーとか、そんなスコアを作るのが楽しいか? プロの世界は65、66で回る連中ばっかりだぞ」と話しました。ドライバーも、振らずに“置き”に行く子が多かった。もちろん、置きに行く練習も必要なんですけど、あの年頃ならもっと振らないと。僕は高校生の頃に思い切り振っていたから、今は合わせる打ち方でも290ヤード飛ばせるんです。高校生のうちに振っておかないと、プロになれば置きに行くので250、260ヤードしか飛びません。だから、「振れ! 振れ!」と言いました(笑)。

D-cafe:後輩たちとは何か交流はしたのですか? たとえば一緒に食事をするとか。
秋吉:やはり新型コロナウイルスのことがあるので難しかったのですが、最終日の昼ご飯だけは一緒に食べました。
出水田:焼き肉店に連れていって、そこでも「食トレや!」と言って、信じられないくらいの量をオーダーして食べさせました。子どもたちはヒーヒー言いながら食べてましたけど(笑)。

D-cafe:ご自身たちのオフのトレーニングについてはいかがですか?
秋吉:母校に行ったあと、大二郎たちと沖縄に行って、約2週間、沖縄出身のプロたちと一緒に練習したり、ラウンドしたりしました。そのあとは2月下旬から3月中旬まで宮崎で“チーム孔明”(小田孔明プロを中心とするグループ)の合宿ですね。
出水田:僕は、沖縄から戻った後、毎年恒例の陣(香妻陣一朗プロ)とのトレーニング合宿を1週間やって、宮崎の合宿には翔太君から1週間くらい遅れて合流しました。
秋吉:寒いところで練習やトレーニングをするとやはりケガの原因になるので、毎年この時期は暖かいところでやることにしているんです。

D-cafe:昨年は新型コロナウイルスの影響もあり、男子ツアーは試合数が少なかったのですが、ご自身のプレーを振り返ってみていかがですか?

秋吉:僕は予選は全試合で通過できたものの、あまりよくなかったですね。なんというか、心も身体もフワフワしたまま終わってしまった気がします。どこが悪かったということでなくて、調整が上手くいかなかった感じですね。僕は試合で調整したいタイプなので、去年はそれができずに難しかったです。
出水田:僕は、予選を全部通過できて、メジャー2試合でトップ10に入れたので、全体的によかったですね。パットも翔太君に紹介してもらった山本さん(己沙雄プロ)にアドバイスしてもらってよくなりました(※平均パットでツアー7位。2020年末時点)。ただ、100ヤード以内からのミスが多かったのが反省点で、今年は翔太君の真似をしてウエッジを『クリーブランドRTX ZIPCORE』の52°、56°、60°の3本にして、ショートゲームの精度を高めたいと思っています。

D-cafe:今年2月、NEW『スリクソン Z-SATRシリーズ』が発売されました。お二人は去年のツアーからすでに使用しているそうですが、それぞれこのボールにはどんな印象を持っていますか?

秋吉:僕は、もちろん飛距離もほしいのですが、それ以上にショートゲームのフィーリングや距離感を重視したいので『Z-STAR』(以下、STAR)を使っています。「STAR」の打感が大好きなんです。アプローチショットで本当にフェースに食いつく感じがして、僕はすごく距離感が合います。「STAR」を使ったことのない人はぜひ試してみてください(笑)。

出水田:僕の場合、1ヤードでも遠くに飛ばしたいので、高校生の頃から『Z-STAR XV』(以下、XV)を使っていて、今回もXVを選びました。新しいXVは前のモデルより明らかに初速が上がって、吹け上がりも抑えられて球が強くなりました。それと、僕は、パットではしっかりした打感のほうが感じが出せるので、それもXVを選んだポイントですね。

D-cafe:3月上旬の「宮崎オープン」では、秋吉プロが優勝、出水田プロが5位入賞と好成績を残したそうですね。ということは、調整は順調なのでしょうか?

秋吉:はい、調子はかなりいいです。ただ、今はまだピークではないし、やはりツアーの今年の初戦「東建ホームメイトカップ」に合わせてもっと調子を上げていきたいですね。
出水田:僕もショットはだいぶ仕上がってきているので、あとは3本のウエッジで微妙な距離の打ち分けができるようにしたいですね。今までとはロフトが違うので、これからのローカル競技で距離感を身につけようと思っています。

D-cafe:では、最後に今シーズンの目標を聞かせてください。
秋吉:僕は賞金王をめざします。チームの大将である孔明さんが賞金王経験者なので、僕もそれに続きたいと思っています。そのためには3勝ぐらいして、プラス常に上位に入れるようにしないと。とにかく、活躍して男子ツアーを盛り上げたいですね。
出水田:僕はツアー2勝目を挙げることと、1億円プレーヤーをめざして頑張ります。以前は予選落ちしないか気にしていたのが、今は落ちるイメージがなくなりました。その点は力がついたのかなと思っています。現在の獲得賞金はまだ1千万円ちょっとですが(苦笑)、今シーズンは変則スケジュールで試合数も多いし、ぜひ「ダンロップフェニックス」で勝って目標を達成したいですね。

D-cafe:お二人の今年の活躍を期待しています。今日はありがとうございました。

秋吉 翔太(あきよし・しょうた)
1990年熊本県生まれ。2009年プロ転向。ツアー通算2勝。2020-21年賞金ランキング33位。 

出水田 大二郎(いずみだ・だいじろう)
1993年鹿児島県生まれ。2011年プロ転向。ツアー通算1勝。2020-21年賞金ランキング17位。

※賞金ランキングは2020年末時点。