僕は、ウエッジはずっとクリーブランドのRTX ZIPCOREシリーズを使ってきました。サイズを含め、構えた時の〝顔〟が気に入っているからなのですが、この『RTX 6 ZIPCORE』も、最初に見て、スムーズに構えることができました。そして、打ってみてすぐに替えました。前のモデルにくらべてフェースへのボールの乗りが断然いいと感じたからです。その分スピンもよく入るので、前のモデルとはかなり違うな、と。それは、フェアウェイからだけでなく、ラフからでも感じます。
ロフトは60°と、56°を調整した55°で、バンスに関しては60°のほうを少しだけ削ってもらってフェースを開きやすくしています。ちなみにその上は『スリクソン ZX7 Mk II』のAWを入れています。これは、使っている他の選手から「スピン量が安定するよ」と言われたので試してみたのですが、スピンがかかりすぎることがなくなって、本当にスピン量のバラつきがなくなったんです。たぶん51°というロフトもポイントだと思うのですが、今は51°、55°、60°という3本の組み合わせがすごくしっくりきます。
そしてボールは『スリクソン Z-STAR XV』。今の8代目のモデルには昨シーズン途中にスイッチしました。Z-STARシリーズの中で飛距離性能がいちばん高い、というのが、僕がずっとXVを使ってきた理由なのですが、新しいモデルはドライバーでは飛距離が伸びた一方で、前のモデルよりわずかですがやわらかくなりました。その分、アプローチではスピンが入る気がするし、より寄るイメージが湧きますね。
僕にとって、ショートゲームはずっと課題で、このオフも、日頃お世話になっているコースでアプローチ、パットの練習に力を入れました。プロになった当初とくらべれば、ショートゲームの引き出しはだいぶ増えてきたものの、もっともっと上手くならないといけないと思っています。
実は僕は今年2月に30歳になりまして(笑)。30代は脂の乗る時期でゴルファーとしてこれからだと思うし、経験値も上がって、だいぶ落ち着いてゴルフができる年齢になったので、あとは優勝という結果がついてくればと思っています。
〖NOTE〗
ボールナンバーの「26」は、自身の名前「大二郎 = ジ(2)ロ(6)」に由来。
去年の夏に、ウッドをすべて『スリクソン ZX Mk II シリーズ』に替えました。
ドライバーは、もともと「7シリーズ」を使っていたので、その流れで『スリクソン ZX7 Mk II』。形がよくなったこともありますが、それ以上にマッドブラックの感じがメチャいいです。光沢がある前のモデルとくらべるとかなり大きなチェンジですが、僕にはすごくいいイメージがあります。
打ってみると、弾きがすごくよくなって、飛距離が伸びました。フルチタンになって、打球音が前より低くなったのも、すごくいいなと。たぶん他の男子プロもそうだと思うのですが、僕は高い音はあまり好きじゃないので。そんなわけで、顔も、打感も、音も、そしてもちろん飛びも、「ZX7 Mk II」は本当にすべてがいいと思います。
フェアウェイウッドの#3と#5も、ドライバーと同じ試合から『スリクソン ZX Mk II』を使い始めました。
#3は、前のモデルと同じコンポジット構造ですが、リーディングエッジが丸くなったことで構えやすくなりましたね。球もより上がりやすくなったと思います。
#5は、少しだけヘッドが大きくなったのですが、スピンが増えてボールが止まりやすくなったと感じます。#3も#5もドライバーと同じで打感がいいし、操作性もよくなったので、打っていて気持ちいいですね。フェアウェイウッドもマッドブラックの印象がよくて、すべての点で前のモデルよりパワーアップしているんじゃないかと思います。
そんな感じでクラブに関しては固まっているのですが、僕自身、実は去年の終盤戦からスイング改造中なんです。だから、試合ではしっかり振ってはいますが、思い切り振ることはしていません。以前のスイングとくらべると、だいぶ変わってはきているのですが、段階的にまだ途中で、めざすスイングができるようになるまでにはもうちょっとかかりそう。だから、今は成績は求めていなくて、試合でどれだけいいスイングができるかということに取り組んでいて、それが結果につながると思っています。
僕はずっとボールは『スリクソンZ-STAR』を使っていて、新しいモデルには、今年4月の国内開幕戦にチェンジしました。
僕が「Z-STAR」を選ぶ理由。それは、やっぱりアプローチでの感触がいちばんしっくりくるからです。フェースに乗る感じがよくて、3つあるシリーズの中で「Z-STAR」がいちばんやわらかいし、スピン量も多いので、自分のイメージした通りに出て、止まってくれます。
ドライバーに関しては、前のモデルとくらべると打感がしっかりしたというか、より弾く感じがあって、その分飛距離は前のモデルより出ています。飛距離が伸びているのは、クラブの影響もあるでしょうし、ここ数年、下半身のトレーニングの量を増やしていることでスイングが安定するようになったので、要因はひとつではないと思います。ただ、去年より飛んでいるなと感じるのは、まちがいなくボールを替えた効果もあると思いますね。
ちなみに僕の場合、パットに関しては、打感はまったく気にしません(笑)。それは、僕がパットではかなりしっかりヒットするからだと思います。
ご存じの方もいると思いますが、僕は今年、アジアンツアーのシード権も持っているので、2月上旬のサウジアラビアでの開幕戦からアジアでもプレーしています。アジアの試合は本当にいろいろなコースで行われていて、コースによって芝の質も全然違います。そういうコースで多くプレーすることで、いろいろな状況に対応する力がついてきているんじゃないかと思います。グリーンに関しては、以前は高麗芝はすごく嫌いだったのですが(苦笑)、アジアでは気候的にどこも芝目がきついので、今はあまり気にならなくなりました。旅行ではまず行かないなという国にも行けるので、楽しみながらゴルフができています。
もちろん日本の試合にも出ますが、どこでプレーするにしても、早く1勝したいと思うし、それができたら、去年も目標にしていた年間複数回優勝をめざして頑張りたいですね。
〖NOTE〗
以前は、自身の誕生日(7月7日)に由来する「77」を愛用していたものの、ある年の成績が悪かったことから、現在の「07」に変更。
僕は今年からスリクソン・ボールの契約プロになって、1月に出場したPGAツアーの試合では「スリクソン Z-STAR XV」を使っていました。ただ、日本に帰ってきて、『スリクソン Z-STAR ♦︎』を打ってみたら、つかまりがいいように感じたんです。僕のドライバーの持ち球はストレートに近いフェードで、ちょっとだけつかまってほしいのですが、「Z-STAR ♦︎」だとイメージ通りのフェードが打てました。データで確認しなくても分かるぐらい、スピン量が増えていると感じたのでチェンジすることにしました。
もちろん「Z-STAR ♦︎」もしっかり距離が出ます。ただ、ティショットでフェアウェイをキープすることの大切さは、プロの試合に出るようになって痛感しているので、ティショットはまずフェアウェイに置くことを心がけています。しっかり振ってはいるものの、マン振りしないですね。
「Z-STAR ♦︎」はショートゲームもいい感じです。アプローチではスピンがよく入るし、パットも、ロングパットでは、しっかりした打感の中にもやわらかさというか、つぶれる感じがあって距離感が合うようになったことも、このボールにチェンジした理由です。それと、ゴールドの文字もすごく気に入っています(笑)。
そんな感じで「Z-STAR ♦︎」には満足しているのですが、僕にとって初めての海外メジャー参戦になる7月の「全英オープン」では、実は「Z-STAR XV」を使うことも考えています。先ほどお話しした今年初めのアメリカの試合はリンクスが多かったのですが、「Z-STAR XV」はリンクスでも全然風にあおられることがなくて、アゲンストの中、ドライバーで同じ組の選手より50ヤードぐらい飛んでいました。その印象がすごく強いので、リンクスで行われる全英オープンでは、風に強くて、より飛距離の出る「Z-STAR XV」を使うかもしれません。
〖NOTE〗
ボールナンバーの「61」は、アマチュア優勝を果たした昨年9月の国内男子ツアー「パナソニックオープン」の3日目にマークした自身のベストスコアから。