3日目を終え、通算13アンダーの首位タイに立った蟬川。リーダーボード上位に今季の賞金ランキング上位者たちが顔を揃え、最終戦にふさわしい熱戦が予想された。
そんな中、蟬川は、フロント9を2バーディ・1ボギーでプレー。通算14アンダーの単独首位で折り返した。首位に並ばれて迎えた14番パー4では、第2打をピンそば50cmにつけバーディを奪取。再び単独トップに立ったが、16番でパーパットを外し、またしても首位タイに。17番パー5のプレー中には、3人がトップに並ぶ大混戦となった。
だが、そのホールでツーオンに成功した蟬川は、長いファーストパットを1mに寄せると、これを決めてこの日4つ目のバーディ。通算15アンダーとし、土壇場で一歩抜け出した。
そして迎えた東京よみうりCCの名物ホール・18番パー3。30人が出場した今大会で、初日から3日目までのバーディ数はわずかに1個。自身、3日目にダブルボギーとした難関ホールで、蟬川はティショットをショートさせ、ボールはグリーン右手前のラフへ。ピンまで25ヤード、右のエッジから4ヤードという難しいアプローチショットが残ったが、蟬川が『スリクソン Z-STAR ♦︎(ダイヤモンド)』で放ったショットは強烈なバックスピンがかかり、ピンの左50㎝にピタリと止まった。
ギャラリーからどよめきと歓声が上がるスーパーアプローチを見せた蟬川は、そのパットを慎重に沈めパーをセーブ。この日2アンダー「68」、通算15アンダーとして激闘を1打差で制し今季2勝目。22歳10か月での優勝は、大会史上最年少記録となった。また、昨年アマチュアとして制した「日本オープンゴルフ選手権」に続く2つ目の国内メジャータイトルも手にした。
昨年10月にプロ転向し、プロ2年目のシーズンとなった今季、蟬川は賞金ランキング2位にランクイン。部門別でも、平均ストローク(3位)、パーオン率(5位)、バーディ率(2位)、イーグル率(1位)、ドライビングディスタンス(6位)と、多くの部門で上位に入り、「メルセデス・ベンツトータルポイントランキング」で見事1位を獲得した。
そんな高い総合力を誇る蟬川を、今季ツアーで愛用してきた『スリクソン Z-STAR ♦︎(ダイヤモンド)』が、大きな飛距離と、最終戦の最終ホールでも真価を発揮した高いスピンコントロール性能で強力にサポートした。
賞金ランキング2位に入ったことで来季の出場権を得たDPワールド(欧州)ツアーに加え、アジアやアメリカなど、来季は海外でも積極的にプレーすることを明かした蟬川。飛距離を武器にしたスケールの大きなゴルフで、海の向こうからも朗報を届けてくれることを期待したい。
また、同週に開催されたDPワールド(欧州)ツアー「オーストラリアオープン」で、星野 陸也が通算14アンダーの首位タイでホールアウトし、プレーオフに進出。惜しくも同ツアー初優勝はならなかったものの、前週に続き2位に入る健闘を見せ、来年の「全英オープンゴルフ選手権」の出場権を獲得した。
《蟬川 泰果プロの使用ギア》
■ ボール:スリクソン Z-STAR ♦︎(ダイヤモンド)
■ グローブ:スリクソン GGG-S027
※プロ選手は製品を個別にカスタマイズして使用している場合があります。