2024/03/28

XXIO契約プロレポート

《 青木 瀬令奈・安田 祐香・菅沼 菜々 ゼクシオアンバサダー通信 》開幕戦からの1か月を振り返り。オフシーズンの練習の成果は!?

「まだ本調子ではない感じの内容で、手応えはなかったのですが(苦笑)、高知での2戦目で日毎に内容がよくなっていって最終日にノーボギーのいいゴルフがトップ10(7位タイ)に入れたのはよかったなと思います。ショートゲームやメンタル面で上手くできなかった部分もありますが、この時点で課題がわかってよかったし、あとは伸びしろしかないなと思います」
 と開幕戦からの数試合を振り返る青木 瀬令奈プロ。まだ本調子ではないと言いながら、青木プロが、去年と大きく違うところとして挙げるのが、『ゼクシオ エックス ドライバー』のヘッドスピードが上がったこと。

「毎年開幕戦で計測していて、38m/sに届くか届かないかだったのが、トレーニングの成果なのか、いきなり39.6 m/sという数字が出たんです。その違いが弾道の高さにも出て、アイアンも含めて打ち出し角が高くなったし、周りの選手やキャディさんも『いい球を打つようになったね』とか『去年より完全に飛んでるよね』と言ってくれます。開幕戦でも、去年より短い番手で打てている感じはありましたね」
 そうした飛距離のアップは当然、攻め方にも変化を与えているそうで、
「体感でもキャリーが5ヤードぐらい違うので、今までできなかった谷越えをショートカットで狙えそう。放物線自体が高くなると、バンカーとか、ハザードを超えられるので、楽しみな部分が多いです」
 と青木プロ。ヘッドスピードが速くなったことで、スイングのタイミングが上手くとれないことはあるものの、プレーの幅の広がりには手応えを感じているようです。

 昨年は自身初のシーズン2勝を挙げ、年間ランキングでもキャリアハイの12位にランクインした青木プロ。そうして迎えたプロ14年目のシーズンは、どんな目標を持っているのでしょうか。
「昨シーズンが終わってから、いろいろなところで〝(2024年は)年間3勝・獲得賞金額1億円〟とお話ししていて、それは今も変わりません。ただ、やっぱり年々実力のある若い選手がどんどん出てきて、競争率の高い女子ツアーの中では、複数回優勝すること自体、難しいことなので、まずは1勝することを目標にしたいと思います」
 そして、それを達成するために青木プロがポイントに挙げるのが、数多く優勝争いに絡むこと。

「早めにというのもそうですが、(優勝の)チャンスを去年より作っていけたらいいなと思っています。去年は開幕から3戦目でチャンスをものにできて早い時期に勝てたのですが、その後は得意な夏場を含めてチャンス自体ほぼゼロでした。シーズン終盤になって、ちょっとずつトライ&エラーも上手くいくようになって、〝そろそろ勝てるんじゃないか〟みたいな感触があって、最終戦の前週で勝てたのですが、やはり今年はトップ10の回数自体増やして、少しでも多くチャンスを作りたいですね」
 と話す青木プロ。今年もキャリアハイ更新に期待しましょう。

 昨シーズンは、2位に2度入賞したほか、年間を通して安定感のあるプレーを見せ、年間ランキング35位となり自身初のシード権を獲得した安田 祐香プロ。まずはシードプロとなったことについて聞いてみると、
「去年の秋には、ほぼシードが確定したので、そのあとの試合はすごく楽な気持ちでプレーできました。それ自体はよかったのですが、次にどんな目標を立てていくのかみたいな悩みはありましたね。もちろん、優勝は目標にしているんですけど、周りからの〝じゃあ、次はもう優勝だね〟みたいに期待も高くなっていくのが、また新しいプレッシャーというか(苦笑)。それはそれで大変だなと思いました」
 と、複雑な胸の内を明かしてくれました。さらに、初めてシードプロとして迎えたシーズンオフの練習について聞いてみると、

「1年間ツアーで戦っていると、やっぱりスイングの乱れが出てきて、去年も9月ぐらいから、成績はそんなに悪くなかったのですが、スイングの悩みが出始めてしまって。それをオフのあいだに調整したかったのですが、上手くいかなかった感じですね……。どこをどうするという、明確な目標が見つからずに、なんだかモヤモヤしながら、あっという間にシーズンオフが終わってしまいました。だから、いい形で開幕を迎えられなかったのはすごく悔しいというか、不安も多いです(苦笑)」
 と話す安田プロ。それでも、開幕戦を含め4試合中3試合で予選を通過したのはさすがと言えるでしょう。

 納得のいく状態で開幕を迎えられなかったと話す安田プロ。その分、試合期間中もラウンド後の練習には熱が入っているようで、
「ツアーでは、1試合が終わってもすぐに次の試合が始まるので、心と体を休めながら調整する必要があると思うのですが、やっぱり不安要素があると、それを解決してから次の日を迎えたいんですよね。だから、毎日去年より断然たくさん練習しています(笑)」
 ただ、その一方で、「練習しすぎると疲れが出そうなので、体調によっては休みを挟むことも考えて調整できるようになりたいです」とも話し、リランキングを気にせずに戦えることが、心のゆとりにつながっているようです。
 そんな安田プロにも、今シーズンの目標を聞いてみました。

「1年を通して安定した成績を出したいというのが一番の目標で、そのために何が必要なのかを考えると、パーオン率などのスタッツも大事にしたいのですが、今はそれ以前に、自分のスイングとか試合への挑み方とかの方が大切かなと思うんです。1試合1試合を意味のあるものにしたいという気持ちですね。もちろん、優勝への意識も強く持った方がいいとは思うのですが、それはチャンスが来たら意識すればいいのかなと。そして、チャンスが来た時に空回りしないように、準備をしておきたいと思います」。

 昨シーズン、念願のツアー初優勝と2勝目を達成した菅沼 菜々プロ。特に10月の2勝目は『ゼクシオ エックス ドライバー』を実戦投入して即優勝という快挙でした。そんな活躍もあり、今季新たにゼクシオアンバサダーに就任。そのことについて、
「ゼクシオアンバサダーは、これまで(青木)瀬令奈さんと(安田)祐香ちゃんしかいなくて、誰でもなれるわけではないと思うので、私もその一人に選ばれたのはすごくうれしかったです」
 と感慨深けに話します。ちなみに菅沼プロとゼクシオの出合いはアマチュア時代。フェアウェイウッドから使い始め、プロ入り後はドライバーもゼクシオにスイッチし、昨年8月のツアー初優勝もゼクシオでの達成でした。
 昨年は2勝を挙げたこともあり、年間ランキング11位、獲得賞金も初の1億年越えと大活躍を見せた菅沼プロ。さらなる飛躍を期して、シーズンオフにはどんなことに取り組んだのでしょうか。

「去年は、ツアーでプレーしているうちに筋力がだんだん落ちて、体重も減ってしまって、結局11月の最終戦の時には、シーズン前より4キロ近くやせてしまったんです。なので、まずは体重を戻すことを課題にして、12月はたくさん食べて、筋力トレーニングをしました。おかげで体重は戻りました。シーズンオフの筋トレは今年になってからも続けて、〝週7〟でやりました」
 ちなみに、シーズンが始まった現在は、試合のない日に自宅やホテルの部屋でできるトレーニングを続けているそうです。

 さらに、シーズンオフに行った練習について尋ねると、こんな答えが。
「100ヤード以内のアイアンショットの練習を多くやりました。それと、トラブルになった時にどうやって対応するかという練習もしました。たとえば、木の枝の下を低い球で抜くとか、バンカーショットを、スタンスはバンカーの外という状況で打つとか、そういうイレギュラーな練習も今回はかなりしました。そういう経験をしておくのとしないのとでは、試合でかなり違うので。いろいろな状況に対応できるように、ですね」

 そうして迎えたプロ7年目のシーズン。開幕からここまでの自身の調子について聞いてみると、
「自分の中でまだ成績と結びついていないけど、ショットの感触は去年よりすごくいいなと思っています。去年も前半戦はあまり成績がよくなかったので、焦らずに待っていれば結果がついて来るかなと思うのと、さっきもお話ししましたが、このオフは例年以上にアイアンショットを練習したので、それがスコアに結びついてきたら、いい感じになるかなと。パットも、実はオフのあいだずっと感触が悪くて、「前はどうやって打っていたんだっけ?」とすごく悩んで、開幕してからも自分を信じきれないまま打っていたのですが、鹿児島での試合からすごく感触がよくなりました。私は難しいコースのほうが得意なので、ここから頑張っていきたいです」

 と、調子も気持ちも上向いている様子。そして今シーズンの目標について、
「3勝です。去年2勝したので、それ以上が目標です。あとは年間女王を目指したいです。3勝できたらチャンスありだと思うので。それと、安定感のあるプレーも目標で、勝っても負けても常に優勝争いができるような、安定感のある選手でいたいです」
 と力強く話す菅沼プロ。ゼクシオアンバサダーとしての初優勝を楽しみに待ちましょう。