※このインタビューは5月上旬に実施しました。
《 速報! JLPGAツアー第12戦「ブリヂストンレディスオープン」(5月第3週)で今シーズン3勝目! 》
D-cafe:まず初優勝した試合(KKT杯バンテリンレディスオープン・4月第2週)についてお聞きします。会場の熊本空港カントリークラブは小学生の頃からプレーしているそうですが、やはり難しいコースなのでしょうか?
竹田:そうですね。あの週は特にグリーンが硬くて、セカンドショットがかなり止まりにくかったです。
D-cafe:特に最終日は難しかったようですが、優勝を意識したのはどのあたりからですか?
竹田:11番のパー5でバーディを獲って、トップに並んだところです。ただ、まだ残りのホール数もあったので、特に緊張はしなかったですね。
D-cafe:あの日はボギーが先行しましたが、ボギーはその1個だけで、その後3バーディ。12番以降はずっとパーで、我慢のゴルフという感じでしたね。
竹田:はい。コースは難しかったですけど、イメージした通りのプレーができたと思います。
D-cafe:記念すべき初優勝の舞台が地元・熊本になりましたが、そのことについては?
竹田:かなり楽しみにしていた大会ではあったのですが、優勝は考えていなかったので、自分でもびっくりしました(笑)。でも、地元での初優勝ということで、すごくいい思い出になりました。狙ってもなかなかできないと思うので。
D-cafe:そして、翌週の「フジサンケイレディスクラシック」は一転してスコアの伸ばし合いの展開で、ご自身は初日に「67」で回って単独トップに立って、2日目も「67」で首位をキープしました。あの試合では、どの時点で優勝を意識したのでしょうか?
竹田:2日目を終えてトップだったので、最終日は朝からずっと優勝を意識していました。余裕はなかったですけど、ゴルフの調子がすごくよかったので、プレッシャーはあまりなくて。ショットにもけっこう自信があったし、パッティングも、高麗グリーンだったんですけどイメージも出ていたので、しっかりプレーすれば優勝できるなと思っていました。
D-cafe:メディアでも取り上げられていましたが、ドライバーで飛ばして、セカンドショットを短い番手で高い球で攻めるという竹田プロのゴルフは、会場の川奈ホテルGC富士コースでは有効だったと思います。
竹田:そうですね。2オンが狙えるパー5があったのと、砲台グリーンやアップダウンがあっても、セカンドショットをPWとかで打てるパー4があるので、高い球が打てれば止めやすいなと思っていました。
D-cafe:話を少し戻しますが、3月下旬の「ヤマハレディースオープン葛城」では最終日を首位でスタートしたものの優勝できず、試合後にお母さん(哲子さん)の運転するクルマに乗った瞬間、号泣したそうですが、それは本当の話なのでしょうか?
竹田:それは……はい(笑)。
D-cafe:泣いてしまったのは、なぜなのでしょう?
竹田:あの試合は、自分の中で「優勝できる」という自信がかなりあったのですが、それで負けてしまったのが悔しくて……。だから、悔し涙ですね(苦笑)。
D-cafe:優勝できなかった原因について、自分で分析はしたのですか?
竹田:そうですね。最終日に自分が崩れて負けてしまったのでそこは反省しました。最終日は、結果を気にしすぎて、プレーに集中できなかったり、守ろうという意識がどこかにあったりして、予選ラウンドのような攻める気持ちが、たぶんなかったのだと思います。優勝した2試合では目の前の一打に集中して、最後まで攻めることができたと思います。
D-cafe:ツアーでの現在のデータ(※)を見ると、平均ストロークをはじめ、パーオン率、平均バーディ数、パーブレーク率が1位で、どれも昨シーズンとくらべて大きくランクアップしています。たとえば、パーオン率が上がったのはなぜだと思いますか?
竹田:シーズンオフに、アイアンショット、特にショートアイアンの練習をたくさんしました。距離にすると100~120ヤードくらいで、私の場合、パー4のセカンドショットでいちばん多く打つ距離なので。
D-cafe:パーセーブ率も2位で、これも去年の25位から向上していますね。
竹田:去年は、グリーンを外したあと、そんなに難しくないところからボギーにしてしまうことが多かったんです。なので、オフにショートゲームの練習を集中的にやったのですが、その成果が出ているのだと思います。
D-cafe:そして、平均パット数(パーオンホール)も去年の35位から、今年は5位と大きく順位を上げています。
竹田:はい。これもオフの練習の成果だと思うのですが、私はパットの調子が悪くなると、ストロークがカット気味になってしまって、ボールがスライス回転してしまうんです。なので、なるべくストレート回転になるように改善して、その練習をたくさんしたら転がりがよくなりました。イメージしたラインにも乗りやすくなりましたね。
D-cafe:『Z-STAR』は、アプローチでのスピン性能も特長ですが、それについてどう感じていますか?
竹田:はい。アプローチショットでもフェースに乗る感じがあるので、スピンのコントロールがしやすいなと感じます。今年は試合で何度かチップインをしていて、初優勝した試合でもそれでパーセーブできたのですが、それはオフに練習したほかに、『Z-STAR』のやわらかい打感とスピン性能のおかげだと思っています。
D-cafe:話は変わりますが、ふだんから小祝 さくらプロと仲良しだそうですね。親しくなったきっかけは?
竹田:去年の3、4月頃に、何度かパッティンググリーンで顔を合わせることがあって、その時にプロ野球の話をしたんです。それで「今度一緒に観に行こう」という話が出て、実際に観戦に行くようになりました。
D-cafe:そう言えば、竹田プロはお父さんもご兄弟も野球経験者だそうですね。ということは、ご自身も野球には詳しいのですか?
竹田:はい、かなり(笑)。
D-cafe:(笑)どこか御贔屓のチームはあるのですか?
竹田:今は、オリックス・バッファローズの山下舜平大投手が好きなのでオリックスですね(笑)。さくらさんもオリックスのピッチャーの山崎 颯一郎選手が好きなので(笑)、2人とも今はオリックスのファンです。
D-cafe:そうすると、球場で観戦するのはオリックス戦が多い?
竹田:いえ、オリックス戦を観たのは今年はまだ1回だけで、ソフトバンク戦にも行きました。遠征先でやっている試合を観に行く感じですね。
D-cafe:さて、今月末には「全米女子オープン」に出場する予定ですが、あの試合には以前から出たいと思っていたのですか?
竹田:はい、アメリカでプレーしてみたかったので。
D-cafe:アマチュア時代にアメリカでプレーした経験は?
竹田:いえ、プレーしたことがなくて、今回が初めてです。アメリカ自体、行ったことがあるのはハワイまでで、本土にはまだ行ったことないのでいろいろ楽しみです(笑)。
D-cafe:ご自身にとって初の海外メジャー参戦ですが、全米女子オープンと言えば、コースセッティングがタフなイメージがあります。
竹田:はい。でも、今の自分のゴルフを試したいです。ティショットで飛ばして、高い弾道のアイアンショットで攻めるという自分の持ち味が出せればと思います。
D-cafe:目標は考えていますか?
竹田:コースは全然想像がつかないので、行って見てみないと何とも言えないのですが、自分のゴルフの強みをしっかり4日間出し切ることがいちばん大切だと思います。
D-cafe:本日はありがとうございました。今シーズンのさらなる活躍に期待しています!
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