初めてのトップ10入りは5月中旬でしたが、1カ月後の「アース・モンダミンカップ」で単独2位フィニッシュを果たすと、翌週も4位タイに入賞。さらに8月には3試合連続でトップ10入り。コンスタントに上位入賞できた要因は?
「シード権のことを考えると守りに入ってしまうし、試合でビビってしまうこともあるのですが、今年は7月ぐらいには、もうシードは大丈夫かなという感じだったので、心の余裕があったと思います。それと、調子が悪くても自分なりの方法で調整できていますね」
と去年からの成長を感じ取っている様子。そして、好成績はやはり好調なショットが支えているようで、
今大会の開幕前、「今シーズンで印象に残る試合は?」という質問に、3位タイに入賞した「ゴルフ5レディス」(8月下旬)と答えた安田プロ。その理由について、
優勝を決定づけたのは、終盤の16番、17番という2つのパー4。どちらもティショットをドライバーでフェアウェイをキープすると、
「今日はスタート前から強気でした」
という言葉の通り、ショートアイアンで放った第2打をどちらもピンハイに乗せ、連続バーディを奪いました。
勝利の瞬間は笑顔でしたが、その後のインタビューでは、
「優勝争いをしてもなかなか勝てなかったので、(ホステスプロとして)この大会で勝てたのはすごくうれしいです」
と涙ながらに喜びを語りました。さらに、優勝スピーチでは、
「優勝できるとは思っていませんでした。でも、最後までいい戦いができて、すごく自信になりました」
と話していた安田プロ。メジャーを含めビッグトーナメントが続く終盤戦での活躍に期待が高まります。
と、ここまでの成績に満足気ながらも、反省する部分もあるようです。そんな青木プロが、今シーズン途中から頭を悩ませているのが、「とにかく飛んでいるんです(苦笑)」という飛距離。5月になって突然、ドライバーで10ヤード、ハイブリッドやアイアンで5ヤード、それぞれ伸びたのだとか。
特に飛距離アップが著しいのがドライバーで、時にはキャリーが15ヤードも伸びて、トータルで250ヤード近くまで飛ぶことも。
「最近、同じ組の選手やそのキャディさんから、『すごく飛んでるよね』と言われます(笑)。実際、ドライビングディスタンスで自分より順位が全然上の選手と回ってみると距離が同じなんです。だから、今から測り直したら、かなり順位が上がっているんじゃないかと思うぐらい、飛んでいる手応えはあるのですが、その分、曲がることもあるし、難しいですね」
飛距離に関して試行錯誤が続いている青木プロですが、あえて飛距離を抑えて打つのは難しいことから、新しいプレースタイルを模索中なのだとか。
「最近は多少ショットが曲がっても、〝セカンドショットをPWで打てるから、ラフでもいいかな〟と考えることもあります。去年までなら、〝150ヤード残してもフェアウェイからの方がバーディが獲れる確率が高い〟という意識でいたので、それとは真逆のスタイルのゴルフですよね。それに、PWで120ヤード打てるなら、 ウエッジを3本にした方がいいのかなと考えたり……」
と、その影響はクラブセッティングにも出ているようです。そんな手探りの状態でも、試合で結果を残すのはさすがトッププロですが、ツアー終盤戦の目標として、どんなことを頭に描いているのでしょう?
と語ってくれた青木プロ。大会本番では、第1ラウンドで30位タイとやや出遅れたものの、第2ラウンド(9ホール)では2バーディ・ノーボギーの「34」をマークし、昨シーズンに並ぶ今季8度目のトップ10フィニッシュ。ホールアウト後には、18番グリーン近くで安田プロの優勝を見届け、〝妹〟の優勝を自分のことのように喜んでいました。
前週の試合は、現地入りしたものの原因不明の発熱のために欠場。のちに肺炎と判明し、入院して治療を受けたあと、大会週の水曜日に利府ゴルフ倶楽部に入った菅沼 菜々プロ。体調が心配されましたが、9ホールの練習ラウンドやパッティング練習などの調整を行いました。
今シーズン、新たにゼクシオアンバサダーに就任した菅沼プロですが、オフに痛めたヒザの影響もあり、序盤戦から苦しい戦いが続いています。それについて尋ねてみると、
と、スイングに関しては明るい兆しが見えてきた様子。また、本来のプレーができずにつらい時期を過ごしたことにはプラスな要素もあったようで、
「調子がよくないので、いろいろ考えました。考えすぎたり、いろいろ気にしすぎたりした面もあるのですが、調子がよかった時には気づかなかったことに気づくこともできました。だから、いつか調子がよくなった時に この経験をしてよかったと思えるような気がします」
と明るい表情で話していました。
と言葉に力を込めていました。迎えた大会初日はイーブンパーの38位タイにつけ予選を通過したものの、セカンドカットが行われたため、残念ながら最終日はプレーできませんでした。ただ、体調を崩すことなくプレーでき、年間ポイントを獲得できたことを前向きにとらえていた菅沼プロ。ツアー終盤戦での復調と、ゼクシオアンバサダーとしての初優勝に期待しましょう。