住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツを展開し、ダンロップをご愛用くださるテニスプレーヤーのために、「ご満足いただける製品を届けたい!」「快適なテニス環境を整えるお手伝いをしたい」という心で、あらゆる製品を取り扱っています。今回は、ラケットのニューモデル【CX】シリーズをイメージした新作テニス用バッグの紹介です。
ニューモデル【CX】シリーズの登場に合わせて、テニスバッグも3つのシリーズが新発売されました。カテゴリー分けはシンプルで、「プレーヤー仕様のハイスペックモデル」「いろんなところでプレーし、スマートに移動したい人のためのカジュアルモデル」「気軽にテニスを楽しむ人向けのシンプルスペックモデル」と、わかりやすくセグメント化されています。
それぞれに【プロシリーズ】【ツアーシリーズ】【クラブシリーズ】と名付けられ、プレーヤーが持ち運ぶ荷物のタイプや移動スタイルによって、個性化されています。
まず【プロシリーズ】は、テニスを競技として真剣に向き合うプレーヤーに向けて開発されたシリーズで、「収納性」「カスタマイズ性」「高機能性」を柱に、設計・構築されたバッグ群です。
ラインナップは、【12本入りラケットバッグ】【8本入りラケットバッグ】【バックパック】の3タイプで、使用プレーヤーの移動スタイルに対応しています。
次に同シリーズの【バックパック】ですが、テニス移動のために設計されたバックパックであり、一般に売られているものとは「明確に違い」テニス用にカスタマイズされたバッグです。
おもな区分けですが、開口部がとても大きな「メインコンパートメント」があり、背中側に「ラケット用コンパートメント」があって、「シューズ用コンパートメント」の入り口は
バッグ横に設置されています。
バッグ正面の「顔」とも言える部分には、大きめの種類も入るアクセサリーポケットと、さらにその外側に小型のアクセサリーポケット……と、多くの外部ポケットを配置しました。バックパックは、移動中には「身体の一部」となるため、いかに便利で合理的に設計されているかが重要です。だからこそ、普通のバックパックと、テニス用バックパックとは、まるで違うものと考えるのがいいでしょう。
ただし……、
このバックパックは「テニスのときだけ」ではなく、一般生活においても便利に活用できますので、「テニス/日常」の両用バッグとして価値があります。そのため【CXシリーズ】をイメージしたグローバル(全世界)モデルの他に、全体をブラックに統一して、日常でも使いやすいようにした日本限定モデルも同時発売します。ついでに、ラケットバッグもオールブラックの日本限定で発売することにしました。
ブランドイメージが強い「グローバルカラー」と、いろんな場面に対応できる「ジャパンブラック」。みなさんのスタイルに合わせてお選びください。
大型ラケットバッグほどラケット本数が必要なわけでなく、「いかにもテニス!」という雰囲気を醸し出したくない。かといって「ラケットのグリップを見せて移動するようなお手軽テニスでもない」というプレーヤーにとって、じつに便利なのが、このアイテム。
ラケット全体をフル収納できてしまうオールインワンスタイルは、たとえば会社へ担いでいっても違和感を感じさせず、仕事帰りにそのままコートへ向かうことができるでしょう。またチョットした草トーナメントへの出場でも、ラケット2本と試合サーフェスに適応したシューズの格納スペースも確保されている。着替えやタオルなどを収納する大型アクセサリーポケットや、立てたままでアクセスしやすい上部アクセサリーポケットも便利です。
最後に紹介するのが【クラブシリーズ】で、そんなに充実した機能は必要なくて、それよりも手軽に購入できる価格帯に魅力を感じるというプレーヤーのために用意したモデルです。
とにかく「シンプル」で「軽量」。ラケットバッグには「6本入り」のスペースがあり、ラケット以外にも十分な収納スペースがあります。バックパックは、ラケットコンパートメントを備えながらも、メインコンパートメントを自由に使える大きさに仕立てました。価格も重さも「お手軽スペック」ですので、【CX】シリーズラケットと揃えてみてはいかがでしょう!
詳しくはこちらをご覧ください!
そのせいか、白いボールは完全に消えることなく黄色と混在し、筆者は1970年代に紙箱に3個×2列=6個が並んで入って売られていたのを見たことがあります。1個1個がグラシンペーパーという半透明の紙に包まれていて、とても高級で大切そうに思えてなりませんでした。
さて「ボールが缶に入って売られている理由」ですが、「ボールの反発性能をフレッシュに保つため」です。ボール缶のフタを開けるとき「プシューッ」というので、「真空になってるんだよ」なんてトンチンカンなことを言う人もいましたが、まったくの逆で、「ボール自体に封入されている約1.8気圧の窒素ガス(ダンロップフォートなどの場合)が抜けてしまわないように、「ボール内圧を維持するため」、ボール缶の中は、ボール内圧よりちょっと高い空気圧で密封されています。
今ではプルトップ式になっていますが、それが【ダンロップフォート】に導入されたのは1975年のことで、それまでは「コンビーフの缶詰式」。缶の上のほうにある「巻き取り爪」に「巻き取り鍵」の孔を引っ掛けて、グルグルッと一周、巻き取る方式でした。わからない方はネットなどの動画で調べてみてください。
ところで、テニスボールが紙箱から缶入りになった時期ですが、あれこれ調べてみても、明確な年代がなかなかわかりません。そこで、テニス史の研究者である「岡田邦子さん」に連絡して伺ったところ、「こんな資料がありますよ」とお教えくださいました。素晴らしい知識レベルを誇る岡田さんこそ「日本テニス史の宝」と言えるでしょう。
そのおかげで判明したのが「テニスボール缶は1926年には特許取得がなされている」ということでした。第二次世界大戦時、天然ゴムが軍需品だったため、代用の合成ゴムなどで作られる時代を経て、日本では1961年に日本製の【ダンロップフォート】が誕生します。当初は「4個入り缶」だけが販売されていましたが、前述の1972年に【ダンロップフォート イエロー】が発売されたタイミングで「2個入り缶」が登場し、その後、日本では「2個入り缶」が主流となります。
ただ、「2個入り缶」が売られているのは……日本だけなんです。今日、世界のテニスボールのほとんどが「3個入り缶」で販売され、「4個入り缶」もあることはあるようですが、激レアなのです。
まず欧米では、昔から「テニスボールは消耗品」という認識が強かったことが1つの理由。コートが何面も並ぶクラブでゲームするとき、2個しかないと、いちいちボールを遠くまで拾いにいかなければならず、そのたびに進行が中断します。
「とりあえずアレは後で拾いにいくことにして、3個めのボールで進行しちゃおうぜ!」的な感じだったんだと思います。でも日本では「ボールは高価で大切なもの」という意識があり、そんなおおらかに考えられません。「すぐ取りにいかなきゃ、よそのコートのボールに混じっちゃう」ってことですよね。
また、週末のテニスクラブでは、みんなが「2個入り缶」を持ち寄り、1日を誰かのボールでプレーし、帰りには捨てていく……という慣習がありました。
それに草トーナメントなどの試合になると、「試合はニューボール2個あれば事足りて、3個めを使わなかったとしても、それはニューボールとはならないから、次の試合に使い回すわけにもいかないので、まったくの無駄になる」となったのでしょう。まずは必要な2個を確実に密封して、ボールを無駄にしない……というのが【2個入り缶 FORT】の考え方でした。
それ以来、ダンロップ以外のボールも「2個入り缶」となり、1973年のオイルショックを乗り越え、「無駄にお金を使いたがった」バブル期にも「2個入り缶」はなくならず、崩壊後から現在に至る不況期にも、日本のテニスショップには「2個入り缶」がズラッと並びます。
バドミントンのシャトルとテニスボールは、スポーツ球技の中でも「頻繁な交換を必要とする消耗品」であって、それだけ「贅沢品」なんです。必要な数だけを、しっかりと使い切る……という考え方は、日本人が持つ美徳の一つだと思います。
松尾高司氏
おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。