ウエッジ
の各部名称

クラブをお選びの際は、力の強さや技量に合ったものをお選びください。

ご自身の力に比してシャフトが過度に軟らかいものをお使いになるとクラブが折損することがあります。
●危険防止のため、「ゴルフクラブの保証・取扱説明」の注意事項もお読みください。
※カタログで表示の重量などは設計値です。実測値が設計値と若干異なる場合がありますのでご了承ください。

ウエッジの各部名称

BOUNCE / バンス

バンスとはソールのリーディングエッジとトレーリングエッジをつないだラインと地面の間の角度のことです。
インパクト時、バンスが大きくなるほどソールの跳ね返る力が増し、ソールが砂や芝に刺さってしまうのを防ぎます。また、バンスが小さくなるほどこの跳ね返る力は減り、リーディングエッジを地面に対して自由に操作することができます。

SOLE WIDTH / ソール幅

ソール幅とはソールのリーディングエッジからトレーリングエッジにかけての長さです。
ソール幅はバンスのような働きがあります。ソール幅が広いほどインパクト時のソールの跳ね返る力が増します。ソール幅が広くなればダフリにくくなるのでバンカーショットが改善されます。ただし、フェースを開いて芝から打つような多様性のあるショットには向いていません。開いたり閉じたり打つような多様性のあるショットには、操作がしやすい狭いソール幅の方が向いています。

OFFSET / オフセット(グース)

オフセットとはホーゼルの前面からリーディングエッジの前面までにある間隔のことです。グースとも呼ばれます。
ウエッジのオフセットの選択はプレーヤーの見た目の好みです。また、ウエッジのオフセットはアイアンほど大きくないのが一般的です。グリーン周りでフェースを開いて打つといった多様性を持たせられるからです。フェースを開いて打つのが好きではないゴルファーはオフセットの大きいウエッジを選んでも良いでしょう。そうするとアイアンとウエッジのオフセットの差を強く感じず、スムーズに打つことができます。

日本では一般的に、オフセットはスペック上、「フェースプログレッション値」で表されます。
オフセット(グース) とフェースプログレッション値の関係性は以下の通りです。

SOLE RADIUS / ソールの丸み

ウエッジのソールはヒールからトウにかけて、そして、リーディングエッジからトレーリングエッジにかけて放射状にアイアンよりも大きく丸みを帯びています。
これにより状況に合わせて手の位置を変えて打つことや、様々なライからのショットを可能にします。

LEADING EDGE CURVATURE / リーディングエッジの丸み

ウエッジにおいて、リーディングエッジの丸みはフェースを開いて打つ時にトウへの砂や芝の影響を抑え振り抜きやすくする効果があります。
一方、丸みの少ないストレートなリーディングエッジは打つ方向に対して垂直に構えやすいという効果があります。

FACE PROFILE/ フェース形状

ウエッジのトウはアイアンのトウよりも高いです。フェースを開いて打つバンカーショットや高い弾道のロブショットを可能にします。

GROOVES / 溝

ウエッジの溝はタイヤの溝が接地面の水分や異物を取り込むことで摩擦力を増幅させるのと同様の働きがあります。

ウエッジはバンカーやラフなどアイアンを使用する時よりも厳しいライで頻繁に使用されます。
従いまして、、ボールとの接触面にある異物をなるべく多く取り込めるように、ウエッジの溝はアイアンよりも大きく、効果的な形状になっています。クリーブランドゴルフはこの原理を取り入れ、ボールとフェースにベストな摩擦がかかるよう、ルール内で最大容積の溝を作り上げました。
この画期的な技術により安定したスピンと飛距離のコントロールがあらゆる場面で実現できるよう改良されることとなりました。

ウエッジの知識

DEFINITION OF A WEDGE / ウエッジの定義

重量が重く、ロフトが44度以上あり、グリーン周りでの操作性と安定感が増すヘッドシェープをしたショートアイアンがウエッジです。

IMPORTANCE OF GAP SPACING AND GAP CALCULATOR SUMMARY / 番手間の飛距離差とその測定値の重要性

ゴルフにおいて、60 〜 65%は100 ヤード以内のショットが占めています。100 ヤード以内のショットの安定感アップは、スコアメイクに少なからず影響するので、みなさんのウエッジ選択を含めたクラブセッティングは、そういった事実に基づいたものが望ましいのです。
試打では、ハーフスイングのショットや力を加減したショットが、ウエッジのミスショットの大勢を占めていることが証明されています。番手間の飛距離差を認識することで、新たなフィッティングが可能に。安定感のあるフルスイングのショットを打つ機会 も、増すのです。

PITCHING WEDGE / ピッチングウエッジ

一般的にロフト角が44度から48度で、9番アイアンよりもバンス角が大きいウエッジを指します。フルショットやグリーン周りでのチップショットで使用される機会が多いクラブです。

GAP/DUAL/APPROACHI WEDGE / ギャップ、デュアル、アプローチウエッジ

フルショット時のピッチングウエッジとサンドウエッジのギャップ(飛距離差)を縮めることから名付けられました。
一般的にロフト角が50度から53度で、フルショットやグリーン周りでのチップショットやピッチショットで使用される機会が多いクラブです。

SAND WEDGE / サンドウエッジ

現代のサンドウエッジは、ハワード・ヒューズの影響を受けたジーン・サラゼンにより発明されました。ソールは大きな丸みをおびており、計算尽くされた大きさになっています。
大きめのソールは飛行機の翼のような役目があり、揚力を増加させ打ち込みを防ぎます。
ロフトは54度から57度でソールは大きめ。バンカーや長いラフ、荒れたライなどダフりやすい場所からのショットに最適です。
またスピンと正確性が求められるフルショットでのアプローチ時にも使用されています。

LOB WEDGE / ロブウエッジ

サンドウエッジのソールと同じデザインですが、ロフト角は58度から61度。グリーン周りでのショットバリエーションがロブウエッジのお陰で広がりました。
一般的に、高弾道でソフトにボールを着地させる必要がある60ヤード以内のショットに使用されています。また、サンドウエッジでフェースを開いて打つにはハイレベルな技術が要求されますが、ロブウエッジならその代用クラブとして使用可能です。フルショットとグリーン周りでのアプローチでも多用されています。

SCORING CLUB / スコアリングクラブ

アイアンでもなければウエッジでもない、ロフト角が25度から47度のクラブ。ショートゲームの精度を向上させるために使われています。(例:チッパー)

SWING TYPE / スイングタイプ

クラブの入射角により、ゴルファーを「打ち込み型」と「払い打ち型」に分類することができます。
打ち込み型のゴルファーは、インパクトでボールを打ち込みにいくためディボットが多めに取れる傾向があります。ダフりが一般的なミスとなるため、クラブが滑りやすいソール形状のウエッジを使うとボールコンタクトが高まります。
一方で払い打ち型のゴルファーは、ターフをあまり取らず、ボールを拾うように、または払うようにショットするため、ローバンスかソール幅の狭いウエッジが向いています。

OPEN FACE / オープンフェース

フェースをオープンにして高弾道にすると、ボールをソフトに着地させることができます。
フェースをオープンにすると、ショット時のソールの影響力が増し、ボールとフェースの接地面積が減少します。
ソール幅の狭いクラブはフェースを開きやすく、オープンにしてもリーディングエッジと地面でできる高さを低く抑えることができます。ヘッドをボールの下に通し高弾道のショットを打つことも可能になるのです。

TURF CONDITIONS / ターフコンディション

ツアープロは、毎週、各コースのコンディションによって、違うバンスやソール形状のウエッジを選択してプレーしています。アマチュアゴルファーもコースコンディションに合わせてウエッジを選ぶことをオススメします。
ウェットでライが荒れたコースコンディションは、ダフりやすくなります。ソフトで砂の量が多いバンカーでも傾向は同じです。そんな時は、ソール幅が広くバンス角の大きいウエッジを使えばミスショットを軽減することが可能です。
反対に、硬く乾燥しているターフやバンカーでは、幅が狭いソールやローバンスのウエッジを使用すると、地面にクラブが跳ね返ることで起こるトップや、薄めに当たるショットを防ぐことが可能です。

GREEN SPEED / グリーンの速さ

グリーンの速さは、正式にはスティンプメーターを用いて行います。スティンプメーターをグリーンの平らなところに置き、滑り台のような規定の傾斜面の上からボールを転がして、グリーン上でボールが転がる距離を数回計測。その平均(フィート)がグリーンの速さとなるのです。4.5フィートは遅め、6.5は平均、8.5フィート以上になると早いグリーンと考えられています。

COURSE TERRAIN / コース地形

起伏の多いフェアウェイやグリーンでは、大体ボールが足よりも低いか高い位置にある場合のショットが求められます。 平均的なコースでは、フェアウェイ以外でそのようなショットが要求されます。一方でフラットなコースでは、どのエリアでも平らなライからショットすることが可能です。

ROUGH LENGTH / ラフの長さ

ショートゲームでは、ラフの長さが番手を選ぶ上で非常に重要です。短いラフからは、どの番手(ロフト) のクラブでもクリーンに打つことができます。グリーンの手前に落として 転がし、グリーンオンさせることも可能でしょう。しかし、長いラフからはクリーンに当てることが難しく、短い番手のクラブを使用することが好ましくなります。短い番手でラフから脱出するには速いヘッドスピードが要求されますが、ヘッドスピードが速ければ多くの芝を溝に押し込むことが可能となり、クリーンコンタクトとスピン量増加が実現。ボールとクラブのコンタクトも向上します。

「クラブ長さの測定方法」について

2024年秋発売モデルより当社のクラブ長さ表記を
R&A/USGAが推奨するクラブ長さの測定方法(60度法)に変更いたします。

〈ダンロップ式〉と〈60度法〉の主な相違点

※以下これまでの当社の測定方法を〈ダンロップ式〉、R&A/USGAが推奨する測定方法を〈60度法〉と表します。

〈ダンロップ式〉と〈60度法〉とで異なる項目は以下の3項目となります。

❶ ヘッドを設置するプレートの角度
❷ ヘッド側の測定開始点の考え方
❸ グリップ側の測定終点の考え方

〈ダンロップ式〉と〈60度法〉の主な相違点

〈ダンロップ式〉

① クラブの設計ライ角に設定したプレートにソールを当てます。
② プレートとシャフト軸線との交点からW#1では15mmの地点を「設定されたヒールエンド」と定義し、その地点を起点とします。※番手ごとの設定計算値は下図の通り
③ グリップ側はキャップのエッジまでの長さを「グリップキャップライン」とし、終点とします。(グリップの上端ではない。膨らみを含めません。)

〈ダンロップ式〉

■設定されたヒールエンドの設定計算値

設定されたヒールエンドの設定計算値

■グリップキャップラインの基準例

グリップキャップラインの基準例

〈60度法〉

① 角度を60度に設定したプレートにソールを当てます。
② プレートと地面(水平面)との交点を起点とします。
③ 膨らみを含む、グリップの上端「グリップエンドライン」を終点とします。

〈60度法〉

■グリップエンドラインの基準例

グリップエンドラインの基準例

2024年10月以前に発売されている商品についてはこれまで通り〈ダンロップ式〉のクラブ長さ表記を継続し、変更いたしません。
主要モデルのクラブ長さ比較はこちらを参照ください。

※クラブ長さの測定方法はメーカーや団体によって異なる場合がございます。

※2021年10月12日に、R&Aよりプロやエリート・アマチュアのゴルフ競技を運営する団体に提供することを目的に、「モデルローカルルールひな型 G-10」」(以下、MLR G-10)が発表されました。MLR G-10は、プロやエリート・アマチュアのゴルフ競技を運営する団体に提供することを目的としたものであり、2022年1月1日より、各競技運営団体は、パター以外のクラブ長さの上限を46インチに制限するローカルルールの採用を選択することができます。一部の競技会において、ローカルルールとしてクラブ長さ制限を採用する場合がございますので、該当する可能性のある競技に出られる場合は、各競技運営団体にお問い合わせください。
※R&Aとは、英国ゴルフ協会を意味し、米国ゴルフ協会(USGA)と共に世界共通のゴルフルール制定を司っています。